【5分でわかる!】新人看護師のための血液培養!

 血液培養は、発熱を訴える患者に対して、医師からしばしば指示される重要な検査です。この検査の目的は、発熱が細菌感染によるものかどうかを確認することです。具体的には、血液中に細菌が侵入している場合、それを特定するために行われます。血液培養を行うことで、患者が感染している細菌を特定し、適切な抗菌薬を選択することができるため、治療の方針を決定する上で非常に重要です。

 一見、通常の採血と変わらないように見える血液培養ですが、実際にはいくつかの注意点があります。特に新人看護師にとっては、細菌培養における無菌操作が求められるため、細心の注意を払う必要があります。

 この記事では、新人看護師として血液培養を実施する際に知っておくべき重要なポイントを、4つの重要な注意点を中心に解説していきます。


1.抗菌薬投与前に採取する

 血液培養を行う際、最も重要なことは「抗菌薬投与前に採取すること」です。なぜなら、抗菌薬が投与されてしまうと、血液中の細菌が死滅してしまい、培養で検出されないことがあるからです。血液培養を行う目的は、細菌の存在を確認することにありますが、抗菌薬が作用してしまうと、その検査結果が不正確になってしまう可能性があります。

 そのため、血液培養を行う際は、できるだけ早く採血を行い、抗菌薬が投与される前に検体を採取することが最も大切です。看護師として、血液培養の指示を受けた際には、即座に準備をし、迅速に採血を行うことが求められます。


2.コンタミネーション(汚染)の予防

 血液培養を正確に行うために、もう一つ非常に重要なのが「コンタミネーション(汚染)」を防ぐことです。血液培養の目的は、患者の血液中に存在する細菌を特定することですが、もし血液の採取時に外部の菌が混入してしまうと、誤った検査結果が出てしまいます。これをコンタミネーションと呼びます。例えば、皮膚に存在する常在菌や、手袋を使わないことで手に付着していた細菌が血液中に混入することがあります。

このコンタミネーションを防ぐためには、採血の際に無菌操作を徹底する必要があります。以下のポイントを守ることで、コンタミネーションのリスクを大きく減らすことができます。

・採血部位の消毒

 採血を行う前に、採血部位を十分に消毒することが重要です。ポビドンヨードなどの消毒薬を使い、しっかりと部位を清潔に保ちます。


・手袋の着用

 採血を行う際には必ず清潔な手袋を着用しましょう。手袋を使用することで、手からの細菌が血液中に入り込むことを防ぐことができます。


・ボトルのキャップ消毒

 血液培養ボトルのキャップを開ける前に、アルコール綿でしっかりと消毒し、清潔を保ちます。これにより、外部からの菌の混入を防ぐことができます。


・無菌環境の維持

 採血時には、周囲の環境も清潔に保つよう注意しましょう。汚染源となるものが周囲にないか確認し、無菌操作を徹底します。


3.血液培養は2セット(4本)採取する

 血液培養は1セットだけではなく、2セット(合計4本)採取することが推奨されています。これにはいくつかの理由があります。

 まず、菌血症があっても、血液中に細菌が常に存在しているわけではなく、1セットだけで十分に菌を検出できない場合があるためです。菌血症の状態でも、血液中に細菌があらわれるタイミングはランダムであるため、1セットだけでは正確な診断ができません。

 また、2セット採取することで、コンタミネーション(汚染)による誤った結果を防ぐこともできます。もし1セットだけで培養を行った場合、汚染が起きてしまうと、それが本物の感染症だと誤判断される可能性があるため、2セットを取ることで正確に区別できます。


採血のコツ

2セット(4本)を採取する際には、以下の点に注意しましょう。

・異なる部位から採取する

 同じ部位から2セットを採取するのではなく、異なる部位から血液を採取することが重要です。例えば、左腕と右腕からそれぞれ1セットずつ採取します。これにより、汚染のリスクを減らし、正確な結果を得やすくなります。

・採取量の目安

 1本あたり、8〜10mL程度の血液を採取します。2セットであれば、合計で40mL程度の血液を確保することが目安となります。

・十分な血液が取れない場合

 もし血液量が足りない場合には、青色の好気培養ボトルを優先的に採取しましょう。嫌気性菌の血液感染は少ないため、青ボトルでも十分に細菌を培養することが可能です。


4.血液を入れる順番

 血液培養ボトルには、好気ボトル嫌気ボトルの2種類があります。採血時、血液を入れる順番には注意が必要です。基本的には、オレンジ色の嫌気ボトルから先に入れることが推奨されています。これには、シリンジ内に残る空気を嫌気ボトルに入れないようにするためです。

 血液をボトルに入れる順番を覚えるための覚え方として、「俺が先(オレンジが先)」という言葉を使うと良いでしょう。

 また、血液が急激に吸引されることがあります。10mL以上の血液をボトルに入れると菌の発育を妨げる可能性があるので、採血量には注意が必要です。


まとめ

 血液培養は、感染症の診断や治療に欠かせない重要な検査です。看護師としては、採血を迅速かつ正確に行うことが求められます。主なポイントは以下の通りです。

  1. 血液培養は抗菌薬投与前に採取することが最重要。
  2. コンタミネーションを防ぐために、無菌操作を徹底し、消毒を確実に行う。
  3. 2セット(4本)の血液を異なる部位から採取する。
  4. 血液を入れる順番は、オレンジ(嫌気ボトル)→青(好気ボトル)で、10mL以上の採取は避ける。

 これらの基本を守ることで、正確な血液培養を実施し、患者の治療に役立つ検査結果を得ることができます。

 看護師としての技術を向上させるためにも、しっかりとした手技を身につけ、安全かつ正確な採血を心がけましょう。