【6分でわかる!】もう痙攣発作の瞬間に困らない!てんかん・痙攣の対応

はじめに

突然、目の前の人が痙攣を起こしたら、どう対応すればよいのでしょうか?

痙攣は非常にインパクトの強い症状のため、見ている側もパニックになりやすいものです。
特に「てんかん」「痙攣」の違いを正しく理解し、それぞれの適切な対応を知っておくことは、医療従事者だけでなく一般の方にとっても重要です。

本記事では、てんかんと痙攣の違いをわかりやすく解説し、痙攣発作が起きたときの対応方法について詳しくご紹介します。

てんかんとは?

てんかん(Epilepsy)とは、大脳皮質の神経細胞が異常に興奮することで発作が繰り返し起こる慢性疾患のことを指します。

つまり、脳の神経が過剰に興奮することで、意識消失や痙攣、異常な動きなどの発作が起こる病気です。

てんかん発作の特徴

てんかん発作には、以下のように様々な種類があります。

  • 全身に強い痙攣を起こすタイプ(強直間代発作)
  • 意識がなくなり、ぼーっと一点を見つめるだけのタイプ(欠神発作)
  • 手足の一部だけがピクピクと動くタイプ(焦点性発作)
  • 口を無意識にモグモグ動かすなど、軽微な異常動作が起こるタイプ

「てんかん=痙攣」と思われがちですが、実際には必ずしも痙攣を伴うわけではなく、症状のバリエーションは幅広いのです。

痙攣とは?

痙攣(Convulsion)とは、自分の意思とは無関係に筋肉が強く収縮し、体がガクガクと震える現象のことを指します。

痙攣の原因

痙攣の主な原因として、以下のようなものがあります。

  • 脳の異常(てんかん、脳卒中、脳炎など)
  • 代謝異常(低血糖、水分・電解質異常、発熱など)
  • 薬剤の影響(アルコール離脱症状、特定の薬剤の副作用など)

痙攣の種類

痙攣には、大きく分けて以下の2種類があります。

  1. 間代性痙攣(Clonic Seizure)
    筋肉の収縮と弛緩を交互に繰り返すタイプの痙攣です。
    例:腕や足がピクピクと規則的に動く。
  2. 強直性痙攣(Tonic Seizure)
    筋肉が持続的に収縮したままになるタイプの痙攣です。
    例:腕や足が突っ張ったまま硬直する。

「てんかん」と「痙攣」は混同されがちですが、てんかんは慢性的な疾患であり、痙攣は症状の一つである点が異なります。

痙攣発作時の正しい対応方法

痙攣が起きると、患者は一時的に呼吸がしづらくなり、低酸素状態に陥る可能性があります。迅速かつ適切な対応が重要です。

痙攣発作中に行うべき対応

① まずは落ち着いて、周囲の安全を確保する

  • 周りのものをどけて、患者が怪我をしないようにする。
  • 頭をぶつけそうな場合は、柔らかいものを下に敷く。

② 気道を確保する

  • 患者を横向きにする(回復体位)
  • 舌が喉に落ち込む(舌根沈下)を防ぐため、頭を少し後ろに傾ける
  • 無理に口をこじ開ける必要はない

③ 呼吸状態の確認

  • 口元や胸の動きで呼吸があるか確認する
  • 呼吸が停止している場合は、人工呼吸を検討

④ 発作の持続時間を記録する

  • 発作が始まった時間を確認する
  • 5分以上続く場合は「痙攣重積」として緊急対応が必要

痙攣が5分以上続いたら?痙攣重積への対応

「痙攣重積(けいれんじゅうせき)」とは、30分以上持続する痙攣、または意識が回復しないまま2回以上繰り返す痙攣のことを指します。

ただし、5~10分続いた場合でも早急な対応が推奨されます。

痙攣重積の対応

  1. 酸素投与(高濃度酸素)
    低酸素状態を防ぐため、酸素マスクを装着。
  2. 気道確保と吸引
    唾液や嘔吐物がある場合は、吸引器で除去。
  3. 静脈ラインの確保
    薬剤投与が必要になるため、点滴を確保。
  4. 第一選択薬:ジアゼパム(ダイアップ、セルシン)
    5mgを静脈内投与(医師の指示が必要)
    投与後1分程度で効果が現れ、持続時間は約20分
  5. 再発予防のための治療
    必要に応じて抗てんかん薬を使用(フェニトイン、バルプロ酸など)

痙攣が続くと、脳へのダメージが深刻化するため、迅速な対応が必要です。

医師へ報告する際に確認すべきポイント

痙攣発作を目撃した場合、以下の情報を正確に記録し、医師に報告すると適切な治療に役立ちます。

発作の開始時間と持続時間
間代性か強直性か(ガクガク動く or 硬直する)
眼球の動き(上転しているか、左右どちらを向いているか)
意識レベルの変化
発作前の状況(発熱、ストレス、薬の服用歴など)

まとめ

てんかんと痙攣は混同されがちですが、てんかんは慢性的な病気であり、痙攣は症状の一つです。
また、痙攣には「間代性」と「強直性」があり、発作の持続時間によって緊急性が変わります。

💡 痙攣発作時の対応のポイント
安全確保と気道確保が最優先
発作の時間を記録し、5分以上続いたら医療機関へ
痙攣重積の場合は、酸素投与と薬剤投与が必要

痙攣は突然発生し、見ている側も冷静に対応することが難しいものですが、適切な知識を持っておくことで迅速な対応が可能になります。
この記事が皆さんの役に立てば幸いです!