愛着障害(AD: Attachment Disorder)とは、特定の人との関係が十分に築かれず、
情緒的な信頼関係が形成されていない状態を指します。
今回は、愛着障害の問題やその原因、そしてどのように現れるかについて解説します。

愛着の形成には、ある時期や年齢までに形成ができていないと愛着の定着が無理である
と言われる臨界期や、逆に愛着が形成しにくくなるという敏感期と呼ばれる段階があるとされていますが、近年の研究では、学童期以降でも、養育者以外の人との愛着形成が可能であるといわれています。
このため、愛着障害があっても成長後に改善が見込めると考えられています。
また、愛着障害は特定の状況でのみ起こるものではなく、誰にでも生じる可能性がある
身近な障害と捉えるべきです。
愛着障害はよく発達障害の注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)と
混同されがちですが、それぞれ異なる障害です。
ADHDは行動面、ASDは認知面、そして愛着障害は感情面に障害があります。
愛着障害は、反応性愛着障害と脱抑制対人交流障害の2つのタイプに分けられます。
反応性愛着障害は他人を警戒し、周囲に対して無関心で、喜びや悲しみを表現しない
などの特徴があります。
一方、脱抑制対人交流障害は見知らぬ人に対して過度に接触しようとする傾向があり、
協調性に欠ける行動が見られます。
さらに、第3のタイプとして、自閉スペクトラム症と愛着障害を併せ持つ場合もあります。
このタイプは叱責を受けると激しい攻撃行動、もしくは固まるという行動を起こすことがあり、
居場所を求めてこもるという特徴も持っています。
これらのタイプは、それぞれ安心基地、安全基地、探索基地の3つの基地機能に関連しています。
愛着障害の支援においては、まず「安心基地の構築」が重要であり、
安全基地や探索基地も適切に整えることが求められます。

愛着障害の支援では、その人の感情面にアプローチし、情緒的な絆を築くことが不可欠です。
愛着障害の支援は時間がかかる場合が多いため、専門家の助けを借りながら進めることが大切です。
症状が悪化する前に、精神科や心療内科、カウンセリング機関などに相談することが重要です。
以上が、愛着障害に関する説明です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。