今回は「うつ病・適応障害、医療機関だからできること3つ」というテーマでお話しします。
うつ病や適応障害において、つらさや悩みを相談できる場所は必ずしもクリニックや医療機関だけではありません。たとえば、カウンセリングルームや会社の保健センター、電話相談(いのちの電話など)といった方法もあります。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、その中でも医療機関で医師が行う診断や治療は特別な役割を担っています。
今回は、医療機関だからこそできる3つのことを詳しく解説していきます。

うつ病や適応障害について、つらさを相談することはさまざまな場所で可能ですが、正式な病気の診断は医師のみが行うことができます。
医療機関での診断は、以下の4つのポイントが重要です。
まず、うつ病なのか、適応障害なのか、あるいはその中間に位置する状態なのかを正確に診断することが必要です。実際には明確にどちらかに分類されないケースも少なくありません。
そのため、医師の判断を仰ぎ、正しい診断を受けることが大切です。
うつ病や適応障害だけでなく、躁うつ病(双極性障害)や統合失調症など、他の精神疾患が隠れていないかを見極めることも医療機関の役割です。
これらの病気は症状が似ていることがあるため、医師が慎重に診察を行います。
うつ病や適応障害を繰り返す場合、その背景に発達障害(自閉症スペクトラムやADHDなど)がある可能性もあります。
発達面の問題が影響していることもあるため、医師がその視点からも診断を行うことが重要です。
見落とされがちですが、甲状腺ホルモンの異常など身体的な原因がうつ症状を引き起こしているケースもあります。首にある甲状腺のホルモンバランスが崩れることで、気分の落ち込みや倦怠感が生じることがあります。こうした体の不調を見つけるのも医療機関の役割です。
診断を受けた後は、その結果に基づいて治療方針が決まります。
さらに、休職が必要な場合には医師の診断書が不可欠です。
また、社会制度を利用する際にも、傷病手当金の申請やハローワークでの手続きに診断書が必要となることがあります。

診断に基づいて行われる薬物療法は、医療機関でしかできません。
医師の判断により、患者の状態に合わせた薬が処方されます。
主な薬の種類
医師は患者の状態を見ながら薬の種類や量を調整し、副作用にも注意を払います。また、薬物療法だけでなく、必要に応じて心理療法など他の治療法と組み合わせることもあります。

診断書は、医療機関での診察を経て医師が発行するものです。
診断書はさまざまな場面で必要になります。
診断書が必要な場面
医師が発行する診断書は、患者の生活を支える社会的サポートに直結する重要な役割を果たします。
今回は、「うつ病・適応障害、医療機関だからできること3つ」についてお話ししました。
悩みや症状を相談できる場所は医療機関だけではありませんが、「病気の診断」「薬物療法」「診断書の発行」という3つの点においては、医療機関で医師が関わることが不可欠です。
正確な診断を受け、自分に合った治療を行うことで、少しでも前向きな一歩を踏み出していただければと思います。
これからも、心の健康を支える情報をお届けしていきます。