近年、不眠症の治療において「依存のない」睡眠薬への関心が高まっています。
その中でも、スボレキサント(商品名:ベルソムラ)は、比較的新しい作用機序を持つ睡眠薬として注目されています。
本記事では、 スボレキサント(ベルソムラ)の特徴や効果、副作用、使用方法、さらには効果が不十分な場合の対処法について詳しく解説していきます。

スボレキサント(ベルソムラ)は、「オレキシン受容体拮抗薬」という新しいタイプの睡眠薬に分類されます。従来のベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬とは異なり、依存性が少ないことが大きな特徴です。
特に、夜中に途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」の改善に効果があるとされています。
ただし、 効果の現れ方には個人差が大きいため、すべての人に同じように作用するわけではない点には注意が 必要です。
不眠は単なる一時的な症状ではなく、うつ病や適応障害の初期症状である可能性があります。
また、慢性的な不眠が続くことで、精神的・身体的な健康が悪化するリスクが高まります。
そのため、早めの対策が必要です。
不眠症の治療には3つの段階があります。
スボレキサントは、第2段階の治療薬として適しているといえるでしょう。
スボレキサントは「オレキシン受容体拮抗薬」に分類されますが、そもそもオレキシンとは何でしょうか?
■オレキシンの役割
オレキシンは、脳の覚醒を促す神経伝達物質です。この物質が活発に働くと、人は目覚めた状態を維持できます。しかし、オレキシンの働きを抑制することで、自然な眠気が促されるのです。
■オレキシン受容体拮抗薬の作用
スボレキサントは、オレキシンが脳内で働くのをブロックすることで、覚醒を抑えて眠りやすくするという仕組みを持っています。そのため、従来の睡眠薬と比べて、より自然な眠りに近い状態を作ることができると考えられています。
現在、日本で使われているオレキシン受容体拮抗薬は2種類あります。

■スボレキサントの特徴
■レンボレキサントの特徴
このように、どちらの薬も一長一短があるため、症状に応じて使い分けることが重要です。
■主な副作用
■服用時の注意点

■服用方法
スボレキサントの効果が不十分な場合、以下の3つの選択肢が考えられます。
① レンボレキサント(デエビゴ)に変更
② トラゾドンを追加
③ ベンゾジアゼピン系睡眠薬に変更
スボレキサントは依存性が低いため、徐々に減らす必要はなく、突然中止しても問題ないとされています。ただし、中止後に睡眠が浅くなった場合は、生活リズムを整えることが重要です。
スボレキサント(ベルソムラ)は、依存性の少ない睡眠薬として、不眠症治療の選択肢の一つとなっています。特に、中途覚醒に対して有効であり、自然な眠りを促す作用を持っています。
■ポイントのおさらい
✅ オレキシン受容体拮抗薬であり、依存性が少ない
✅ 中途覚醒の改善に適している
✅ 食後2時間以上空けて服用するのが望ましい
✅ 副作用として眠気や頭痛が出ることがある
✅ 効果が不十分な場合、他の薬への変更や併用を検討する
睡眠に悩む方は、専門医と相談しながら、適切な治療法を見つけることが大切です。