うつ病・適応障害、受診を考えるポイント5つ

日々の生活の中で、仕事や人間関係のストレスによって気分が落ち込んだり、不安を感じることは誰にでもあります。しかし、その状態が長く続いたり、日常生活に支障をきたすようになった場合、適切な対処が必要です。

うつ病や適応障害は、早期に受診し、適切な治療を受けることで改善が期待できる病気です。一方で、すべての落ち込みが病気ではなく、一時的なストレスであれば、適度な休養や気分転換で回復することもあります。

そこで今回は、「うつ病・適応障害の受診を考えるべき5つのポイント」について詳しく解説していきます。

1. 会社に行けないとき

仕事に行くことができないのは重要なサイン

「仕事に行こうとすると強い不安を感じる」「職場に行こうとすると体調が悪くなる」といった症状がある場合は、受診を検討する必要があります。

仕事に行こうとすると出る症状の例
  • 強い不安感や落ち込み
  • 吐き気、めまい、動悸
  • 頭痛、腹痛、発熱

このような症状が現れる場合、以下の理由から受診をおすすめします。

  • 自力での回復が難しいことが多い
  • 無理をするとさらに悪化する可能性がある
  • 職場での対策(業務の調整や休職など)を検討する必要がある

仕事を続けるか休職するかの判断

受診をすると、医師と相談しながら「仕事を続けるか、休職するか」の判断をすることになります。

仕事を続ける際のポイント
  • 業務内容の調整(負担の少ない仕事への変更など)
  • 必要に応じて薬を使用しながら治療を進める
  • 症状が悪化する場合は休職を検討する
休職を検討する際のポイント
  • 傷病手当の申請が可能か確認する(社会保険に加入しているかどうか)
  • 会社の休職制度を確認する(休職できる期間や条件など)
  • 家族や身近な人の理解を得る(休職中の生活をサポートしてもらうため)

2. 不眠が続くとき

不眠はうつ病の初期症状のひとつ

うつ病や適応障害では、不眠が最初に現れる症状のひとつです。「最近寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」などの状態が続く場合、受診を考えるべきです。

不眠の危険性
  • うつ病や適応障害の初期サインであることが多い
  • 睡眠不足がストレス耐性を低下させ、症状を悪化させる

不眠のセルフケアと受診の目安

不眠に対しては、まず以下のようなセルフケアを試してみましょう。

不眠のセルフケア
  • 寝る前にスマホやパソコンを見ない(ブルーライトが睡眠を妨げる)
  • 規則正しい生活を送る(毎日同じ時間に寝て起きる)
  • カフェインやアルコールを控える
  • 市販の睡眠改善薬を試してみる

これらを実践しても改善しない場合や、不眠が長引く場合は、受診を検討しましょう。

3. どんな対策をしてもつらさが続くとき

受診が必要なケース

  • 数日休んでも症状が改善しない
  • 気分転換をしても落ち込みが続く
  • 業務の負担を減らしても体調が回復しない

うつ病や適応障害は、ストレスを取り除くだけでは回復しないことが多いです。休養や気分転換をしても改善が見られない場合は、専門的な治療を受けることが重要です。

受診が不要なケース

  • 1日寝たら回復する
  • 友人に相談したら気分が楽になった
  • 業務量を調整したら症状が改善した

一時的なストレスであれば、こうした対策で回復することもあります。しかし、何をしても改善しない場合は、受診を検討しましょう

4. 体の不調が続いているが、内科の検査では異常がないとき

精神的な要因で体に症状が出ることもある

「頭痛やめまいが続くけど、病院で検査をしても異常がない」といったケースでは、うつ病・適応障害の可能性を考える必要があります。

「仮面うつ病」という、心の不調が体の症状として現れるタイプのうつ病もあります。

仮面うつ病が疑われるパターン

  • 内科で検査をしても異常が見つからない
  • ストレスがあると症状が悪化する
  • 集中力の低下や気分の落ち込みなど、他の精神的症状も見られる

このような場合、精神科や心療内科で相談することで、適切な治療を受けられる可能性があります

5. 周りから受診を勧められたとき

自分では気づかなくても、周囲の方が変化に気づくこともある

うつ病や適応障害は、自分では気づきにくいことがあります。そのため、家族や友人、同僚から「最近様子が違う」「一度病院に行ってみたら?」と言われた場合は、受診を検討しましょう。

周囲から見える変化の例

  • ミスが増えた、仕事のパフォーマンスが落ちた
  • 目がうつろで、ぼんやりしていることが増えた
  • イライラしやすくなった、怒りっぽくなった

特に、徐々に進行するうつ病では、自分では異変を感じにくいことがあります。こうした場合は、周囲の声を無視せず、一度専門家に相談することが大切です。

まとめ

うつ病や適応障害の受診は、早めに行うことで改善の可能性が高まります。次のような場合は、受診を検討しましょう。

1. 会社に行けないとき(強い不安や体調不良で出社できない)

2. 不眠が続くとき(眠れない日が何日も続く)

3. どんな対策をしてもつらさが続くとき(休んでも改善しない)

4. 体の不調が続いているが、内科で異常がないとき(仮面うつ病の可能性)

5. 周りから受診を勧められたとき(自分では気づかなくても、他人が変化を感じる)

もし当てはまるものがあれば、なるべく早めに精神科や心療内科を受診し、専門家に相談してみましょう