今回は、「うつ病・適応障害、対人面のコツ3つ」というテーマでお話ししたいと思います。
うつ病や適応障害の治療において、ストレス対策は非常に重要です。ストレスを溜め込まず、心身に過度な負担をかけないことが、症状の悪化を防ぐ鍵となります。特に、社会生活においては人間関係に関するストレスが大きな割合を占めるため、対人面の工夫が欠かせません。
この記事では、うつ病や適応障害を抱える方が人間関係のストレスを軽減するための3つのコツを、できるだけ丁寧に解説していきます。

人間関係では、避けられないストレスがつきものです。時には理不尽だと感じるような対応を受けることもあります。そうした場面で我慢を重ねすぎると、ストレスが強くなり、うつ病や適応障害の悪化要因となることがあります。
では、どのように対処すればよいのでしょうか?
重要なのは、「必要な時に自己主張をする」ことです。これはアサーション(自己表現)と呼ばれ、自分の意見や感情を正直に、しかし相手を思いやりながら伝えるスキルです。アサーションを活用することで、以下のような効果が期待できます。
ただし、ここで注意したいのは、「主張しすぎない」というバランス感覚です。自己主張を強めすぎると、相手に攻撃的だと受け取られ、かえって関係が悪化する恐れがあります。アサーションは、「必要な時に、相手への配慮を忘れずに行う」ことが大切です。

理不尽な対応に対して自己主張をすることは大事ですが、そもそもそういった場面を未然に防ぐことも大切です。そのためには、「日頃から与える」という姿勢を持つことが役立ちます。
これは「信頼預金」という考え方に基づいています。信頼預金とは、普段から相手に親切にしたり、サポートしたりすることで、まるで預金を貯めるように関係性の「貯金」をしておくというものです。いざという時に相手に頼みごとをする必要がある場合でも、普段からの信頼関係があれば、無理をお願いした際にも相手が快く応じてくれやすくなります。
具体的にどのように「与える」ことができるのでしょうか? 以下にいくつかの例を挙げます。
ただし、ここでもバランスが重要です。無理に「与えよう」と頑張りすぎると、自分を犠牲にしてしまい、結果的に強いストレスを抱えることになりかねません。あくまで自然な範囲で行うことが大切です。

最後に大切なのは、「自然体で関わる」ということです。
人間関係を良くするために努力するのは素晴らしいことですが、過剰に気を遣いすぎると「過剰適応」という状態に陥る可能性があります。過剰適応とは、「本来の自分」と「社会で求められる自分」との間に大きなギャップが生じ、結果的にストレスをため込んでしまうことを指します。
そこで意識したいのは、「結果にとらわれない」という考え方です。人間関係では、こちらがどれだけ努力しても、相手の反応は必ずしもコントロールできるわけではありません。そのため、「こうあるべき」という思い込み(べき志向)を手放し、無理のない範囲で付き合うことが重要です。
例えば、次のように考え方をシフトしてみましょう。
無理をしすぎると、心が疲れてしまいます。自分のペースを大切にしながら、心地よい距離感で人と関わることが、うつ病・適応障害の対策としても効果的です。
今回は、「うつ病・適応障害、対人面のコツ3つ」というテーマで、次の3つのポイントをお伝えしました。
うつ病や適応障害では、ストレスへの対策が不可欠です。特に人間関係のストレスを軽減するためには、日常的に信頼を築きつつ、理不尽な対応には冷静に自己主張をすることが求められます。ただし、無理をしすぎると逆効果になるため、結果にとらわれず、自分らしく自然体で関わることが大切です。
この記事が、対人関係に悩む方々の助けとなり、少しでも前向きに生きるヒントになれば幸いです。