はじめに
今回は「双極性障害は治るのか?」という疑問について解説します。結論から言うと、「寛解はするが、完治は難しい」というのが医学的な見解です。
本記事では、双極性障害の特徴や治療方法、そして治療を継続する上での課題や対策について詳しく解説していきます。
双極性障害とは?
双極性障害(躁うつ病)は、うつ状態と躁状態を繰り返す精神疾患です。一般的なうつ病とは異なり、脳の機能異常によって発症し、主に「気分安定薬」による治療が行われます。治療の目的は、症状の安定と再発の予防です。
双極性障害の主なタイプ
- 双極Ⅰ型障害:
- 躁状態が非常に強く、幻覚や妄想を伴うこともある。
- うつ状態も深刻になりやすい。
- 入院治療が必要になる場合がある。
- 双極Ⅱ型障害:
- 軽躁状態(軽度の躁状態)とうつ状態を繰り返す。
- 躁状態が極端ではないため、気づかれにくい。
- うつ状態の期間が長く、苦しみが続くことが多い。
双極性障害の治療法
- 薬物療法
- 気分安定薬(リチウム、バルプロ酸など)を使用し、気分の波を抑える。
- 抗精神病薬や抗うつ薬を併用することもある。
- 長期的に服薬を続けることが重要。
- 心理療法
- 認知行動療法(CBT):考え方のクセを見直し、気分の安定を図る。
- 対人関係療法(IPT):人間関係のトラブルを減らし、ストレスを軽減する。
- 生活習慣の管理
- 規則正しい生活(睡眠・食事・運動)を心がける。
- ストレスを適切にコントロールする。
- 家族や周囲の理解と支援
- 家族や職場の人に病気について理解してもらう。
- 必要に応じて公的支援制度を利用する。
「治る」とは?
「治る」の定義には以下の3つの段階があります。
- 寛解(かんかい):薬を服用しながらも、症状がほとんど出ない状態。
- 治癒(ちゆ):薬をやめても、症状が出ずに安定している状態。
- 完治(かんち):治癒した上で、再発のリスクがほぼゼロの状態。
双極性障害の場合、「寛解」は可能だが、「治癒」や「完治」は難しいとされています。
寛解を維持するために大切なこと
- 薬物療法の継続
- 症状が落ち着いても、勝手に薬をやめない。
- 副作用が気になる場合は医師に相談。
- 規則正しい生活を送る
- 睡眠時間を一定にする。
- 健康的な食生活を心がける。
- 適度な運動を取り入れる。
- ストレス管理を徹底する
- 過度な負担を避ける。
- 仕事や人間関係の調整を行う。
- 趣味やリラックスできる時間を持つ。
- サポート体制を確立する
- 家族や友人に相談できる環境を作る。
- カウンセリングやサポートグループに参加する。
治療を続ける上での葛藤
1. 服薬継続の葛藤
- 安定すると薬をやめたくなる
- 副作用が気になる
- 「一生薬を飲み続けるのか?」という不安
→ 対策:
- 服薬の重要性を理解し、必要なものと受け入れる。
- 副作用が気になる場合は医師と相談して調整する。
2. うつ状態の長期化
- 軽いうつ状態が続くことがある
- 「本当に良くなっているのか?」と疑問を感じる
→ 対策:
- 気分の波を記録し、小さな変化を認識する。
- 「うつが完全になくなるわけではない」と理解する。
3. 将来への不安
- 仕事や人間関係に支障が出るのではないか?
- 再発する可能性があるのが怖い
→ 対策:
- 無理をせず、自分に合った働き方を見つける。
- ストレスを減らし、再発のリスクを下げる努力をする。
まとめ
双極性障害は、適切な治療を受けることで「寛解」を維持することが可能です。しかし、完治は難しく、一生付き合っていく必要がある病気です。
大切なのは、病気を受け入れながら、適切な治療と生活管理を続けることです。再発を防ぐためにも、自己理解を深め、自分に合った方法を見つけることが重要です。
無理をせず、自分のペースで安定した生活を目指していきましょう。