【発達障害】発達障害の独特な特徴5つを解説|ADHD・自閉症スペクトラム(ASD)とは?

はじめに

近年、「発達障害」という言葉が広く知られるようになり、特にADHD(注意欠如多動症)ASD(自閉症スペクトラム障害)の認知度が高まっています。
これらの発達障害は、生まれつきの脳機能の特性によるものであり、その特性は個人によって大きく異なります。
一般的に、ADHDは「不注意・多動・衝動性」、ASDは「対人関係の困難・こだわりの強さ」といった特徴があるとされています。
しかし、これらの発達障害には、あまり知られていない独特な特徴も存在します。
これらの特性が日常生活や社会生活に影響を及ぼすこともありますが、適切な理解と対策を講じることで、生活の質を向上させることが可能です。
本記事では、発達障害の典型的な特徴に加え、あまり知られていない独特な特徴5つについて詳しく解説していきます。

発達障害(ASD/ADHD)の典型的な特徴

発達障害は、生まれつきの脳機能の偏りによって生じる神経発達症の一種であり、主にADHD(注意欠如多動症)ASD(自閉症スペクトラム障害)が代表的です。

ASDとADHDの文字イラスト

■ADHDの特徴

  • 不注意:集中力が持続しにくく、忘れ物や遅刻が多くなる
  • 多動:じっとしているのが苦手で、成人の場合は「頭の中が落ち着かない」という形で表れる
  • 衝動性:考える前に行動してしまうことが多く、思い立ったらすぐに行動に移してしまう

■ASDの特徴

  • 社会性の障害:相手の感情を読み取るのが苦手で、場の空気を把握しづらい
  • こだわりの強さ:特定の事柄に対する強い執着があり、変化への適応が難しい
  • 表情が硬い:感情表現が乏しく、第一印象で誤解を受けやすい

発達障害の特性は個人差が大きく、同じ診断名でも全く異なる特性を持つ場合もあります。また、発達障害のある人は、日常生活のストレスが蓄積することで、うつ病不安障害といった二次障害を引き起こしやすいため、適切な対処が重要です。

発達障害の独特な特徴5つ

① 聴覚過敏

発達障害のある人は、感覚過敏を伴うことが多く、その中でも特に「聴覚過敏」は日常生活に大きな影響を与えます。

  • 職場でのキーボードの打鍵音が苦痛
  • 通勤電車のアナウンスや騒音がつらい
  • 生活音(家族の話し声、テレビの音)が気になりやすい

こうした音に長時間さらされると、疲労が蓄積し、精神的な負担も大きくなります。

■対策

  • イヤーマフや耳栓の使用
  • 静かな環境への移動(席替えや個室勤務の選択)
  • 音の影響を最小限にするための環境調整(ホワイトノイズの活用)
イヤーマフのイラスト

それでも改善が難しい場合は、転職や引っ越しなど、大きな環境の変化を検討することも選択肢の一つです。

② 言葉を聞き取りにくい(APD:聴覚情報処理障害)

発達障害のある人は、音としての言葉は聞こえていても、その意味を正しく理解することが難しい場合があります。これは聴覚情報処理障害(APD)と呼ばれ、脳の情報処理の問題が関係しています。

困る場面

  • 仕事での口頭指示がうまく理解できない
  • 会議の内容を正しく把握できない
  • 雑音の多い環境では、相手の話が聞き取りづらい

■対策

  • 口頭指示よりも書面や図を活用する
  • 静かな環境で話をするよう依頼する
  • 補聴支援機器の活用

これらの工夫をすることで、仕事や日常生活でのミスを減らすことができます。

③ 偏食

発達障害のある人は、感覚過敏の影響で食べ物の味や食感に強いこだわりを持つことがあり、重度の偏食がみられることがあります。

  • 一部の食材しか食べられない(特定の色や食感を避ける)
  • 味の微妙な変化に敏感で、同じメーカーの食品しか受け付けない

■対策

  • 無理に食べさせようとせず、本人のペースで慣れさせる
  • 見た目や調理法を工夫し、少しずつ食べられる範囲を広げる
  • 栄養が偏らないように、代替食品を取り入れる

無理な矯正はストレスを増加させるため、時間をかけて取り組むことが大切です。

④ 過集中

発達障害のある人は、興味のあることに対して極端に集中しすぎる「過集中」の傾向があります。

過集中イラスト
  • メリット
    • 創造性や生産性が向上する
  • デメリット
    • 生活リズムが崩れる(食事や睡眠を忘れる)
    • 人間関係に影響を及ぼす(相手の話を聞かず没頭する)

■対策

  • タイマーやアラームを活用して時間を管理する
  • 周囲に特性を理解してもらい、適度に声をかけてもらう

適切に対処することで、過集中を長所として活かすことができます。

⑤ 動きの不器用さ(発達性協調運動障害:DCD)

発達障害のある人の中には、「運動が苦手」「手先が不器用」といった特徴を持つ人も多くいます。

  • ボタンをかけるのが苦手
  • スポーツやダンスが苦手
  • 文字を書くのが遅い

■対策

  • 他者と比較せず、マイペースで練習する
  • 環境を工夫し、苦手な動作の負担を軽減する

自己否定を防ぎ、できることを伸ばす視点を持つことが重要です。

まとめ

発達障害には、一般的に知られている特徴のほかにも、多くの独特な特性が存在します。
適切な理解と対策を行うことで、日常生活の困難を軽減し、より充実した生活を送ることが可能です。
自分自身や身近な人の特性を理解し、適切な対応を心がけましょう。