「気づいたら、また使いすぎていた…」
そんなふうに、金銭面での失敗を繰り返してしまうことはありませんか?
特にADHDの特性を持つ方にとって、「お金の管理」は想像以上に難しく、時には生活や人間関係にも影響を及ぼすことがあります。
その背景には、ADHDの特性のひとつである衝動性が深く関係している場合があります。
今回は、この「ADHDとお金の使いすぎ」というテーマについて、原因や具体的な対策を整理してみましょう。

ADHD(注意欠如・多動症)は、生まれつきの神経発達症であり、主に以下の3つの特徴があります。
不注意:集中力が続きにくく、物忘れやケアレスミスが多くなる。
多動性:じっとしていることが難しく、頭の中も常にざわざわしているような感覚。
衝動性:思い立ったらすぐ行動に移してしまう傾向があり、我慢することが難しい。
このうちの「衝動性」が、お金を使いすぎてしまう背景に深く関わってきます。

ADHDの方が抱える金銭面の課題には、次のような例があります:
ネットショッピングでの衝動買い
雰囲気や気分で無理な投資をしてしまう
ギャンブルやゲームなど、短期的な強い刺激に惹かれて使ってしまう
これらは一時的な満足感を与えるものの、後から後悔し、金銭的に苦しい状況に陥ってしまうことも少なくありません。
場合によっては借金や自己破産、対人トラブルに発展することもあります。

では、どうすれば良いのでしょうか? ADHDの特性を踏まえたうえで、いくつかの対策を紹介します。
1. 自分のリスクを知る
まず大切なのは、「自分にはお金を使いすぎるリスクがある」と認識することです。
意識せずに行動してしまうことが多いため、普段から「これは本当に必要な買い物か?」と立ち止まる習慣をつけましょう。
2. 治療の選択肢を検討する
もしADHDの診断を受けている場合は、治療薬の使用もひとつの選択肢です。
ただし、依存傾向のある方には注意が必要で、依存性の低い薬を選ぶことが勧められます。
薬だけに頼らず、生活全体での対処と組み合わせることが重要です。
3. 衝動に「一歩引く」練習
「欲しい」と思ったらすぐに行動するのではなく、「少し待って考える」という練習をしましょう。 たとえば、何かを買う前に一晩置いてから決める、というルールを設けるのも有効です。
最初は難しくても、繰り返すことで習慣になります。
4. 使いすぎを防ぐ枠組みを作る
クレジットカードの限度額を下げたり、使わないように設定したりすることで、物理的な制限をかけることも有効です。
また、買い物リストを事前に作り、それ以外の物は買わないと決めておくのも一つの方法です。 管理が難しい場合には、社会福祉協議会などの支援を受け、金銭管理のサポートを得ることも検討できます。
ADHDの方が抱える「お金の使いすぎ」という問題は、衝動性という特性が関係しており、放置しておくと大きなリスクに発展することもあります。
しかし、自分自身の特性を知り、意識的に対策をとることで、少しずつ改善していくことは可能です。完璧を目指さず、小さな工夫を積み重ねていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。このコラムが少しでも参考になれば幸いです。