生理中や妊娠中の健康診断はどうするべき?知っておきたいポイント

健康診断は、病気の早期発見や予防

そして日々の健康状態を客観的に知るために欠かせない大切な機会です。

しかし、女性にとっては月経周期や妊娠といった身体的変化があるため

「この時期に健康診断を受けても大丈夫なのか」と不安になることも多いのではないでしょうか。

特に「生理中に健康診断を受けても検査結果に影響が出ないか」

「妊娠中にレントゲンを受けて赤ちゃんに影響がないか」といった

疑問を抱える方は少なくありません。

そこで本記事では、生理中や妊娠中に健康診断を受ける際の注意点や

知っておきたいポイントについて詳しく解説します。


1. 生理中に健康診断を受ける場合の注意点

1. 生理中に健康診断を受ける場合の注意点

生理は多くの女性にとって毎月訪れる自然な身体のリズムですが

健康診断と日程が重なると困ってしまうことがあります。

ここでは、生理中に健康診断を受ける際の具体的な注意点や、対応の方法を説明します。

■ 検査結果に影響が出やすい検査項目

生理中に特に注意したいのは、以下の検査です。

  • 尿検査
  • 便潜血検査
  • 子宮頸がん検診

これらの検査では経血の影響によって、検査結果が不正確になったり

誤った診断が下される可能性があります。

● 尿検査

尿検査は、腎機能や感染症の有無を調べる基本的な検査の一つです。

しかし、生理中に尿を採取すると、経血が混入しやすくなり

実際には異常がないのに「尿潜血」や「尿たんぱく」といった

陽性反応が出てしまうことがあります。

その結果、膀胱炎や腎炎、尿路結石などを疑われ

追加の検査や通院が必要となるケースもあります。

● 便潜血検査

便潜血検査は、大腸がんなど消化器系の疾患を調べるために行われる検査ですが

生理中に実施すると便に微量の血液が混ざり、偽陽性となる可能性があります。

特に生理が始まったばかりや終わりかけなど

目に見えないほどの出血であっても影響が出ることがあるため

検査前後2〜3日間は避けるのが望ましいです。

● 子宮頸がん検診

子宮頸がん検診では、子宮頚部から細胞を採取して異常がないかを調べます。

しかし、生理中は出血の影響で細胞がうまく採取できなかったり

検体が血液で汚れてしまったりすることで、正確な診断が難しくなります。

そのため、基本的には生理中の受診は避けるのが一般的です。

ただし、生理の終わり頃(5日目以降)で出血がほとんどない場合には

検査が可能な場合もあります。

■ 対処法と実用的なアドバイス

もし健康診断の日が生理と重なってしまった場合は

まずは当日の受付や問診の際に、生理中であることを必ず伝えるようにしましょう。

検査項目によっては、後日再検査や提出が可能な場合もあります。

  • 尿検査・便潜血検査:検体提出を別日にできるか相談
  • 子宮頸がん検診:改めて予約し直すことが可能

健康診断の日程が選べる場合は、生理周期を考慮してスケジューリングすると安心です。

なお、乳がん検診(マンモグラフィなど)については

生理中であっても基本的に問題ありませんので、予定通り受診して大丈夫です。


2. 妊娠中に健康診断を受ける場合の注意点

2. 妊娠中に健康診断を受ける場合の注意点

妊娠中は心身ともに敏感な時期です。

通常の健康診断を受けてもよいのか

特にお腹の赤ちゃんへの影響がないかと心配になる方も多いでしょう。

ここでは、妊娠中に健康診断を受ける際のポイントについて解説します。

■ 妊婦健診との違い

妊娠が確認されると、定期的に「妊婦健診」を受けることになります。

これは、母体と胎児の健康を継続的にチェックするための特別な検診です。

一方で、「健康診断」は労働者としての健康状態を確認するために

法的に企業が実施しなければならないものです。

妊婦であっても、原則として健康診断の対象から除外されることはありません。

■ 胎児への影響が懸念される検査項目

妊娠中の健康診断において、最も注意が必要とされるのが胸部レントゲン検査です。

レントゲンは肺結核や肺がん、肺炎などの診断に使われる重要な検査ですが

放射線を使用するため、胎児への影響が心配されます。

ただし、健康診断で用いられる放射線量は非常に少なく

腹部を直接照射するものではないため、通常であれば大きな問題にはなりません。

とはいえ、「万が一」のリスクを避けるためにも

問診票の「妊娠していますか?」という項目には正直に「はい」と記入し

担当の医師に相談しましょう。医師の判断で、レントゲン検査を省略することが可能です。

■ その他の検査について

レントゲン以外の健康診断項目については

妊娠中であってもほとんど問題なく受けることができます。

  • 血液検査
  • 心電図
  • 身長・体重測定
  • 視力・聴力検査
  • 血圧測定

また、MRI検査も妊娠中に使用されることがあり、放射線を使わないため安全とされています。

なお、妊娠中は腹囲や体脂肪率の測定を省略する場合もあります。

妊娠中に健康診断を受け、その後に妊娠が判明した場合でも

通常の検査内容であれば胎児に悪影響が及ぶ可能性は極めて低いため

過度に心配する必要はありません。


まとめ:生理中や妊娠中でも、正しい知識と対応を

生理中や妊娠中に健康診断を受けることは、特別なことではありません。

しかし、身体の状態に応じた配慮が必要となる場面もあります。

正しい知識を持ち、適切に対応することで

健康診断の意義を損なうことなく、安心して受診することができます。

  • 生理中は、尿検査・便潜血検査・子宮頸がん検診に注意。結果に影響を及ぼす可能性があるため、可能であれば検査を別日に変更しましょう。
  • 妊娠中は、問診票で妊娠の事実をきちんと申告することで、レントゲン検査の省略など柔軟な対応が可能になります。その他の検査は概ね安全です。

健康診断は、未来の自分と家族の健康を守るための大切なステップです。

体調や状況に不安がある場合は、遠慮なく医療スタッフに相談しながら

無理のない範囲で受診を進めていきましょう。