ASD(自閉症スペクトラム)をお持ちの方は、コミュニケーションに独特の特徴があります。
ご本人も周囲の方々もそのことを理解しないままでいると、うまくいかない状態が続き、
互いに負担が重なることがあります。その結果、時には心身の不調につながることもあります。
今回は、ASDの方の会話の特徴について前半で解説し、後半では恋人や友人、家族とのコミュニケーションやかかわり方のポイントについて解説したいと思います。
一方的に話してしまう
- 言葉の発達に遅れがない場合もあります。
- 言葉やおしゃべりが得意なこともありますが、一方的に話す傾向があります。
- 相手の話を聞かず、自分の話に集中することが多く、会話が双方向でなくなり、情報のやり取りが困難になることがあります。
思ったことを口に出す
積極奇異群の特徴
- 考えていることを直接口に出す傾向があります。
- 言葉遣いが直接的で、相手にきつい印象を与えることがあります。
対照的な日本人のコミュニケーションスタイル
- 思ったことをそのまま言わず、優しくほのめかしたり、やんわり伝えることが多いです。
- 全部を言わなくても伝わる場合があり、行間から意味を察することがよくあります。
受動群の特徴
- 思っていることを言葉に出すことが難しい傾向があります。
- 自分の意見や願望を伝えるのが苦手で、無理に言われても拒否しにくく、思いや考えを我慢することがよくあります。
非言語コミュニケーションが苦手
- 非言語コミュニケーションが得意でない場合があります。
- 視線の使い方や体の向き、人との距離などの微妙なサインを理解・表現するのが難しいことがあります。
- 時間や場所、状況に合った服装や身だしなみに無頓着なことがあります。
- 適切な人との距離のとり方に独自のスタイルを持つことがあります。
言ってはいけない事を話してしまう
- 思ったことをそのまま言ってしまうことがあります。例えば、相手が太っていることを指摘してしまうことがあります。
話してしまうことの理由
- 間違ったことを言いたくない
- ASDの方は正直であり、嘘をつくことを嫌います。気づいたことをそのまま伝えたいと思う一方、それが相手を不快にさせる可能性を考えにくいことがあります。
- 他人の視点を理解しにくい
- 相手がどのように感じるかを考えずに、自分の思ったことをそのまま話してしまうことがあります。相手の気持ちや視点を理解しにくいため、適切な言葉選びが難しいことがあります。
- 感情のコントロールが難しい
- 感情的になると、普段なら言わないようなことを口にしてしまうことがあります。感情のコントロールが難しいため、その状態で言葉を選ぶことができないことがあります。
これらのことによって、ASDの方が適切なコミュニケーションを取ることが難しいことがあります。
状況を考えて発言するようにする
- 正直さを尊重する一方で、状況に応じて発言することを意識することが大切です。
- 周囲の人々が不快に感じる可能性がある場合、思ったことを即座に口に出すことを避けるべきです。
- 無用なトラブルを避けるため、言葉選びに注意しましょう。
- 冷静に状況を考え、感情的にならないよう心がけましょう。
- 言いたいことがある場合でも、その場で我慢し、自宅に戻ってから冷静に考える習慣を持ちましょう。
- 信頼できる友達や相談相手に相談することで、意見や感情を整理し、適切なコミュニケーション方法を見つけることができます。
- 同じ内容でも適切な言葉選びや表現方法を選ぶことで、相手によりよく伝わることがあります。
異性との付き合い方
自閉スペクトラム症(ASD)をお持ちの方は、他人の感情を理解するのが難しいと言われています。
自分が嫌な思いや傷ついたと感じた時は、自分の気持ちを表現できるかもしれませんが、
相手の感情や考えを理解するのが意外に難しいことがよくあります。
恋人への対応
- 相手の希望や予定を考慮し、会う頻度や場所を共に決めましょう。
- 自分の気持ちだけでなく、相手の都合も尊重することが大切です。
- 相手に予定がある場合は我慢することも大切です。
- お互いに遠慮し合うことで、健全な関係を築くことができます。
「自分は気にしない」と開き直らない
- 個人の価値観や感情は異なることを認識し、相手が異なる反応を示しても、自分の視点に固執せず理解しましょう。
- 相手の気持ちや立場を尊重し、共感し合うことで、より良いコミュニケーションが可能になります。
- 違いを受け入れ、協力的な対話を促進しましょう。
自分の気持ちが言えない人
- 受け身な姿勢や他人の意見に従うことは大切ですが、自分の意見や気持ちを尊重することも重要です。
- 自分の意見を表す練習を始めましょう。小さな話題からスタートし、徐々に自信をつけることが大切です。
- 信頼できる友人や家族との会話を通じて練習し、自分の声を発信する機会を増やしましょう。
- 自己肯定感を高め、自分を大切にしましょう。自分の気持ちや要望を慎重することが、健全な関係を築く鍵です。
- 自己成長を促進し、コミュニケーションスキルを向上させることで、より円滑な対人関係を築くことができます。
細かいルールや求める水準が高い
- 両親がASDである場合、家庭内では多くの細かいルールが決まっていることもあります。
- 生活スケジュールは詳細に詰め込まれ、子どもは勉強や習い事に追われることもあります。
- 子どもの気持ちやペースを考え、適度な休息や遊びの時間を確保することも大切です。
子どもが思ったようにならないとイライラ
- 子どもが自分の期待通りに行動しないと、イライラしてしまう親もいます。例えば、漢字の宿題で字が汚いと何度も書き直させることがあったり、料理中に子どもが話しかけると集中が途切れてしまうため、「うるさい!」と怒ってしまうことがあります。
- その結果、家庭内がいつも緊張した雰囲気になってしまいます。
自分のペースで何でもやる
- 自分のペースや方法で物事を進める傾向があります。
- 外出や活動の際、自分の好みや行きたい場所を優先することがあります。
- 子どもの活動や娯楽に対して、相手の気持ちを考えずに干渉することがあります(例:テレビチャンネルを変える、おもちゃの片づけを脅す)。
- 子どもの感情や気持ちに気づかず、不当な扱いをすることがあります。
- このような親の行動は、自己中心的と見られることがあります。
- 親と子どものコミュニケーションと理解を向上させるために、両者の感情や視点を尊重し合う支援や指導が必要な場合があります。
子どもが発達障害を持つ場合、まずは親の対応から
- 親が自閉症スペクトラム(ASD)を持っている場合、子どもも同じ障害を持つ可能性があります。
- 大切なのは、子育ての方法によって子どもの未来が大きく影響を受けることです。
ASDの特性を持つ親の考え方
- 「自分は問題なく生きているから、子どもも特別な支援は必要ないはず」
- あなたの子どもの状況や環境は異なります。あなたが子どもの頃に受けた支援が同じ効果を持つとは限りません。
- 「自分は親から十分なサポートを受けなかったので、子どもには特に気を使いたい」
- ちょっとした変化や配慮が、子どもの日常生活や学校生活を大きく改善させることがあります。適切な支援や理解が、子どもの成長を支える要素となります。
見通しを立て、具体的に、視覚的に
- 子どもは時々、ルールや指示を思っている以上に理解していないことがあります。「具体的な手順やスケジュールを書いて可視化」して取り組むと、理解しやすくなります。
- 進めることや学習量を減らし、成し遂げたことを認めて褒めることも大切です。
- 怒鳴ったり体罰をしても、子どもには伝わりにくいことがあります。子どもは恐れて従うかもしれませんが、その方法は長続きしません。
- 反抗的な態度を強めたり、他の人に同じことをすることもあります。
- 抑うつ的な感情に囚われたり、問題行動が増えることもあります。
- 穏やかに、子どもが理解できる言葉で指示を繰り返すことが大切です。
- 親が求める水準が高すぎると、子どもにとって負担になることがあります。
- 適切なレベルで子どもの成長をサポートし、達成感を持てるように心がけることが重要です。
ASDの方の会話の特徴や、異性や友人、家族とのかかわり方のポイントについて解説いたしました。
記事を読んで頂き有難うございました